ジェンダー医療研究会:JEGMA

ジェンダー医療研究会は、 ジェンダー肯定医療に関して、エビデンスに基づいた情報を発信します。

WPATHファイル・概要 - p.3

概要

 世界トランスジェンダー・ヘルス専門家協会(WPATH)は、トランスジェンダーのヘルスケアに特化した科学的・医学的組織の第一人者として高い評価を得ています。WPATHはジェンダー医療の最前線にあるとして世界的に認知されています。

 しかし、我々の報告書は、真実はその逆であることを示しています。

 WPATHの内部メッセージフォーラムから新たに流出したファイルや、流出した内部パネルディスカッションは、この世界をリードするトランスジェンダー医療団体が、科学的でも倫理的な医療を提唱しているわけでもないことを示しています。これらの内部でのやりとりは、WPATHが未成年者や社会的弱者に対するホルモン投与や外科的実験を含む、恣意的な医療行為を提唱していることを明らかにしています。

 その医療へのアプローチは消費者主導であり、疑似科学的です。そのメンバーは科学ではなく政治活動に従事しているように見えます。

 医学の世界にも危険な実験は存在しますが、それが正当化されるのは、信頼できる客観的な診断があり、他の治療法がなく、(治療しない場合に)患者や患者グループにとって悲惨な結果をもたらす場合に限られます(1)。しかし、WPATHの主張とは裏腹に、ジェンダー医療はこの範疇に入りません。ジェンダー違和という精神疾患は致命的な病気ではなく、入手可能な最良の研究によれば、未成年の場合、注意深く見守り、思いやりのあるサポートを受けることで、ほとんどの人はその状態から脱するか、健康に害の少ない方法で苦痛を管理することを学ぶことができます(2,3,4)。このように、この報告書は、「ジェンダー肯定医療」として知られる、未成年者や精神障害者に対する性的特性変更処置が非倫理的な医学実験であることを証明するものです。この実験は正当な理由なく害をもたらし、その犠牲者は社会的に最も弱い立場にある人々です。彼らの傷は痛みを伴い、人生を変えてしまいます。WPATHに加盟する医療提供者は、ジェンダー違和を抱えた未成年者や精神障害者の治療の最初で唯一の手段として、健康な生殖システムの破壊、健康な乳房の切除、健康な性器の外科的切除を提唱しており、患者を生まれつきの性と和解させる試みは一切排除しています。この報告書は、これが医療倫理に違反するものであり、その内部情報によって明らかにされているように、WPATHがエビデンスに基づく医療の基準を満たしていないことを示すものです。さらには、子どもや思春期の若者は性的特性変更のための医療介入が生涯にわたってもたらす結果を理解できず、場合によってはヘルスリテラシー(健康に関する教養)が低いために両親も理解できないことをメンバーが認めていることを明らかにすることで、インフォームド・コンセントを得るという倫理的要件が侵害されていることを示します。

 WPATHが推進する医療過誤の程度を考慮すれば、ヒポクラテスの誓いをほとんど尊重しない活動家たちがどのようにして医療分野全体のケア基準を定めるほどの著名人に上りつめ、未成年者や脆弱な立場の成人に対する医療虐待に繋がったのかの調査が必要です。そのような超党派による全国調査を監督するよう米国政府に求めて我々の報告書を締めくくります。

1)  Earl, J. “Innovative Practice, Clinical Research, and the Ethical Advancement of Medicine.” [In eng]. Am J Bioeth 19, no. 6 (Jun 2019): 7-18.https://doi.org/10.1080/15265161.2019.1602175

2 ) Singh, D., Bradley, S. J., & Zucker, K. J. (2021). A Follow-Up Study of Boys With Gender Identity Disorder [Original Research]. Frontiers in Psychiatry,12, 287.https://doi.org/10.3389/fpsyt.2021.632784

3 ) Steensma, T., & Cohen-Kettenis, P. “Gender Transitioning before Puberty?”. Archives of sexual behavior 40 (03/01 2011): 649-50.https://doi.org/10.1007/s10508-011-9752-2

4 ) Green, R. The Sissy Boy Syndrome the Development of Homosexuality. Yale University Press, 1987. doi:10.2307/j.ctt1ww3v4c.http://www.jstor.org/stable/j.ctt1ww3v4c

著作権 Environmental Progress

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