ジェンダー医療研究会:JEGMA

ジェンダー医療研究会は、 ジェンダー肯定医療に関して、エビデンスに基づいた情報を発信します。

トランスジェンダー・アイデンティティの台頭…Genspectより動画

翻訳スクリプト The Rising Tide of Transgender Identity - With The Signal Productions トランスジェンダー・アイデンティティの台頭 「カリフォルニア州の幼稚園教諭が、園児たちとジェンダー・アイデンティティについて話した後、激しい非難に直面して…

キャス博士の報告書:患者コホートの理解/患者背景の変化/人口統計 - p.83 ~

患者コホートの理解 この章では、ジェンダー不合やジェンダー違和のためにNHSの支援を求めている子供や若者の特徴について現在わかっていることを示し、何が有病率の上昇やケースミックス(集団)の変化を引き起こしているのかを考察します。 調査の委託事項…

キャス博士の報告書:要約 社会的移行 - p.163 ~

要約 社会的移行 12.31 この分野の研究の弱さを考えると、社会的移行の影響については未知の部分が多いです。特に、社会移行がジェンダーの発育の軌跡を変えるのかどうか、またこのことが精神的健康にどのような短期的・長期的影響を与えるのかは不明です。 …

キャス博士の報告書:社会的移行 - p. 158 ~

12. 社会的移行 12.1 利害関係者との話し合いを通じて、社会的移行が多くの人々の懸念の原因であることは明らかであり、社会的移行に関する私たちの発言は、レビューの中間報告で最も引用された部分の一部でした。 12.2 社会的移行に対する考え方は人それぞ…

部分翻訳:バイデン政権関係者がジェンダー移行手術の年齢制限撤廃を推進したことが文書で明らかに

バイデン政権関係者がジェンダー移行手術の年齢制限撤廃を推進したことが文書で明らかに アジーン・ゴライシ記者 2024年6月25日 トランスジェンダーの医療ガイドラインを発行する影響力のある団体から新たに公開された電子メールによると、米国の保健当局は…

キャス博士の報告書:より広い文脈/ベル対タヴィストック裁判/医療の質委員会(CQC)の報告書/中間報告とその後の展開  - p. 78~

4. より広い文脈 4.1 このレビューが依頼された後、レビューの範囲外ではあるものの、このレビューの作業を後押しし、将来的に若者への支援に影響を与える可能性のある公共政策が数多く行われてきました。 4.2 このことにより、この問題に対する社会的な注目…

キャス博士の報告書:なぜこのレビューを実施したのか? - p.75~

3. なぜこのレビューを実施したのか? 3.1 2020年1月、NHSイングランドは、ジェンダー違和の児童や若者における思春期ブロッカーや男性化・女性化ホルモンの使用に関する公表されたエビデンスのレビューを行い、今後の使用に関する政策的見解を示すために、…

キャス博士の報告書:肯定モデルへの移行/英国における二次性徴抑制剤(思春期ブロッカー)の使用/- p.70~

肯定モデルへの移行 2.13 2007年、ノーマン・スパック(Norman Spack)は、オランダ・プロトコルをモデルにしたクリニックを米国ボストンに設立し、思春期初期(タナーステージ2)から二次性徴抑制剤(思春期ブロッカー)の処方を開始しました。 2.14 米国で…

WPATHファイルと The Cass Review の比較

WPATHFiles(ダブリューパスの記録)とThe Cass Review (キャス博士の報告書)は同時期に出て、主張も似ているのですが、性格が大きく異なっています。そのポイントをまとめてみました。 共通点と注意点について 両者に共通しているのが、ダッチプロトコル…

キャス博士の報告書:子どもと若者のためのジェンダー医療サービスの歴史 - p.67~

2. 子どもと若者のためのジェンダー・サービスの歴史 2.1 本レビューは、ジェンダー不合/違和、またはジェンダーに関連した苦痛を経験する子供や若者のためのサービスについてのものです。しかし、このグループに対するケアの変遷や、浮かび上がったいくつ…

未手術での性別記載変更者が大量に出現している件について

2023年10月に最高裁において性同一性障害特例法における生殖腺要件(生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること)が違憲と判断されました。 これにより、いわゆる手術要件は外観要件(その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部…

キャス博士の報告書:利害関係者の関与/実体験の関与/臨床および専門家の関与 - p.60~

利害関係者の関与 1.40 正式な定性調査に加えて、レビューは広範な積極的関与のプログラムによって支えられてきました。 1.41 支援団体および擁護団体は、レビューの中心にいる若者の意見を聞くためには、彼らが安全だと感じ、参加前、参加中、参加後にサポ…

キャス博士の報告書:国際ガイドラインのレビューとジェンダークリニックの調査/定量的研究/データリンケージ(結合)研究/定性研究 - p.58~

国際ガイドラインのレビューとジェンダークリニックの調査 1.26 ジェンダーに疑問を持つ子どもや若者のケアに対する適切なアプローチについて合意を得ることは、イギリスでも国際的にも困難です。重要な出発点は、国際ガイドラインの評価と統合を得て、その…

キャス博士の報告書:研究ガバナンス/システマティックレビュー -p.54~

研究ガバナンス 1.17 元の研究調査は、保健研究局(HRA)の研究倫理委員会によって審査され、参加者の利益、安全、幸福(wellbeing)の保護を保証しました。研究が匿名化された患者データセットへのアクセスを伴う場合、HRAの機密保持諮問グループにも承認を…

キャス博士の報告書:エビデンスの構築 - p.52~

エビデンスの構築 1.11 (Appendix 1). 1.12 全国的なオープンな調達プロセスに従って、ヨーク大学は独立した研究プログラムの提供を委託されました。その目的は、疫学、臨床管理、ケアモデル、アウトカムに関連する公表されたエビデンスの入手可能な最良の照…

キャス博士の報告書:方法論/エビデンスを理解する -47 p.~

方法論 1.1 このレビューは、まず、採用されたアプローチを支える基本原則を確立しました。 児童または若者の福祉は、すべての考慮事項において引き続き最優先されなければなりません。 レビューの中心にあるのは、支援を求めている児童や若者のグループであ…

キャス博士の報告書:NHSナンバー/履行にあたって/より広いシステム学習 - p.44~

NHSナンバー 161. 現在、NHSの記録でジェンダーの変更を要求すると、NHSのガイダンスでは、新しいNHS番号を発行する必要があります。これは、これらの児童および若年者の保護および臨床管理に影響を及ぼし、長期的な健康管理(例えば、提供されるスクリーニン…

キャス博士の報告書:成人ジェンダー医療サービスへの移行/脱トランス/自費診療  - p.42~

成人ジェンダー医療サービスへの移行 145. 現在、かなりの数の若者がGIDSから成人向け医療サービスに移されています。 GIDSで医療を受けている人もいますが、GIDSの初診の予約を待ち続けている間に17歳になってしまい、そのまま成人向けサービスの待機リスト…

キャス博士の報告書:治療経路/NHS内での医療経路 - p.41~

治療経路 138. NHSに助けを求めるジェンダーに疑問を抱く児童や若者が公平にサービスを受けられるように、一次医療から三次医療までの経路に沿ったサービスへの紹介には、明確な基準が必要です 139. レビューが開始されたとき、専門のGIDS医療サービスへのア…

キャス博士の報告書:医療サービスの改善/臨床研究キャパシティ -p.39~

サービスの改善 127. サービス改善の中心となるのは、治療結果に関する体系的かつ一貫したデータ収集です。 128. レビューの過程で、最も基本的なデータや情報でさえ一貫性のある包括的な方法で確実に収集できていないことが明らかになりました。多くの場合…

キャス博士の報告書:臨床の決断の困難/人材/医療サービスモデル/トレーニングと教育 - p.34~

臨床の決断の困難 96. 児童や若者へのジェンダー医療で大きく議論に分かれることに、ジェンダー違和に対してホルモン治療をするべきかの問題があります。 新サービスのビジョンを策定するにあたり、レビューは同意の問題を検討しました。 それは、ベル対タヴ…

キャス博士の報告書:社会的移行/医療的措置/長期的アウトカム - p.31~

Social transition 社会的移行 71. 社会的移行の定義は、まだ確定してはいません。しかし、髪型や服装を変えたり、名前を変えたり、代名詞を変えたりするなど、異なるジェンダーとして生きるための社会的な変化を指すと広く理解されています。 72. 社会的移…

キャス博士の報告書:診断/その人個人にぴったりの治療計画/心理セラピーの重要性 - p.29~

診断 55. このレビューでは、若者がジェンダー違和の診断の価値をどのように認識しているかについて、さまざまな意見が聞かれています。多くの若者は、自分が病状にかかっているとは思っておらず、診断が自分の自律性や自己決定権を損なうと感じている人もい…

キャス博士の報告書:臨床的アプローチと管理/アセスメント - p.27~

臨床的アプローチと管理 43. ジェンダーに疑問を抱く児童や若者のケアや治療について、臨床家はさまざまな視点を持っており、最善のアプローチは何か、多くの人が混乱したままです。若者が何を望み、何を必要としているかについては、様々な見解があります。…

キャス博士の報告書:患者コホートの理解 - p.26~

患者コホートの理解 30. 本報告書では、紹介件数の増加の理由と、なぜ出生登録が女性である人が思春期に不釣り合いに増加しているのか、そしてこのことが医療サービスに与える影響について検討しました。 31. これは、以前の研究で調査されたコホートとは異…

キャス博士の報告書:中間報告 - p.25~

中間報告 25. 2022年、本報告書は中間報告書を発表し、初期のアドバイスを行いました。それは、エビデンスに基づいたサービス開発の重要性を示し、評価や治療への適切なアプローチを含め、ジェンダー不合やジェンダー違和を抱える児童や若者の臨床管理を支え…

キャス博士の報告書:キーポイントと推奨事項 - p23.~

キーポイントと推奨事項 16. 患者の紹介にあたって考えられるキークエスチョンについて述べると、この報告書は、既知と未知のことを示し、NHSが安全、効果的、思いやりを持って対応する方法について答えることしかできず、いくつかの問題はより広い社会的議…

キャス博士の報告書:要約と推奨事項 - p.20~

要約と推奨事項 1.このレビューの目的は、自分のジェンダーアイデンティティに疑問を抱いている、またはジェンダー違和を経験している児童や若者が高水準の医療を受けられるようにするための推奨事項を作成することです。彼らのニーズに適合する医療は、安…

キャス博士の報告書:言葉(Language) - p.18~

言葉(Language) 呼称(ラベル:Labels)は混乱を招く可能性があります;若者(young people)は呼称を役に立つと思うこともあれば、汚名と感じることもあります。このテーマについて、どのような言葉を使うのが最適なのか、コンセンサス(同意)は得られて…

キャス博士の報告書:この報告書について - p.16~

この報告書について 子どもと若者のためのジェンダー・アイデンティティ医療サービスに関する独立審査報告書は、NHS(国民保健サービス)イングランドから委託を受け、委託条件に規定されたこれらの医療サービスの提供に関する疑問について提言を行うもので…